高額な電動工具、精密工具を盗難から守るための防犯対策

工具を盗難被害から守る

建築・建設の職人さんが扱うプロ工具には高額な電動工具やレーザー測定器などがあり、良い仕事をするにはこれらの工具が欠かせません。しかしそれらは中古市場で高値で売買されるため、常に盗難のターゲットにされています。

盗難の被害に遭ってしまった場合、必要な工具が無ければ作業がストップしてしまいます。時間と費用がかかり、大切な工具を盗まれた怒りもなかなか収まるものではありません。

自分の大切な工具を盗難から守るために、日々の防犯対策を行いましょう。

工具に名前、会社名を見える部分に書くこと

電動工具を購入したら名前や刻印、シールで自分の物とわかるようにしましょう

工具には名前や会社名をわかりやすい場所に油性ペンやシール、刻印などで書きましょう。名前を書いてある工具は転売する際にひと手間かかるため盗難のターゲットにされにくくなります。

しかし窃盗グループは名前を消したり削ったりすることを前提で盗難をしますので、これは最低限の盗難対策です。

整理整頓

工具を整理整頓してどこに何があるか把握しておきましょう

散らかっている現場は窃盗犯に狙われやすいです。管理が甘く、盗みやすく盗んだことにすぐに気付かれないからです。

工具や資材を整理整頓し管理することで、盗まれにくく、盗まれたことにもすぐに気付けます。1日の始まりと終わりに、大切な工具が無くなっていないか一目でわかるように収納場所や配置を決め、整理整頓をしましょう。

自分の目の届くところで保管すること

高価な工具や最新の電動工具は常に目の届くところで保管しましょう。自分の目の届く場所で、人目につきにくい場所が理想です。

人気のない場所・時間帯に盗難が多く発生しています。

シートやカバー、毛布などで隠し、何が置いてあるか分からないようにすること

最新の電動工具が置いてあるとわかれば、すぐに窃盗のターゲットにされます。シートやカバーなどを上にかけて何が置いてあるか分からないようにしましょう。

窃盗犯からターゲットにされない工夫が大事です。

車上荒らしに遭わないようにすること

工具を積んだ車は車上荒らしに遭いやすい
工具を積んだ車は車上荒らしに遭いやすいので注意して下さい

車上荒らしで載せていた工具をごっそり盗まれることもあります。車上荒らしは深夜の時間帯に都市部で多く発生しています。

とても重要なのが、前項に書いた工具の上にシートやカバーをかけて外から見えないようにすることです。濃い色のスモークガラスでもライトを当てると車内が見えてしまうので、カバーが必要です。ターゲットにされないことが大事です。

そして少しの間でも車を離れるときは必ずロックをしてください。なるべく監視カメラと照明のある駐車場に停めてください。

本当は車の中に工具を置きっぱなしにしないことが理想です。

職人さんには車上荒らしにも対応している車両保険に入ることを強くおすすめします。職人さんに人気のトヨタハイエースは車両の盗難被害も多いです。車の購入時にセキュリティ機能をつける、もしくは後付の防犯ブザーなどをつけることもおすすめします。

高価な工具は現場に置きっぱなしにしないこと

連日の作業でも、工具は毎日持って帰るようにしましょう。作業が終わった人気の無い夜に盗まれることが多いため、最近は工具を持ち帰ることを徹底している現場が多いようです。

工具防犯登録に加入する

弊社(職人さんドットコム)の「工具防犯登録」の加入をおすすめします。工具の購入時に「工具防犯登録」をすることで、防犯シールによる盗難抑止と盗まれた後の被害届がスムーズに行えます。

工具防犯登録の防犯シール 所有者が特定できるサービスに登録済みの印です

現場のセキュリティカメラや防犯ブザーの設置

職人さん個人での利用は難しいサービスですが、建築現場全体へのセキュリティ対策サービスも増えてきました。

ALSOK足場警備」など防犯センサーやカメラで無断侵入やいたずら、盗難を防ぐサービスもあります。

もし工具の盗難に遭ったら

工具の盗難に遭ってしまったら、できるだけ早く被害届を出してください。すぐに警察に届けることが重要です。
できれば、さらに被害に遭わないように同じ現場の職人さんに盗難被害に遭ったことを周知してください。

同じ現場で2回3回も盗難被害にあうことが

盗難被害に遭った現場は2回、3回と狙われるケースが少なくありません。特に被害届を出さない現場や対策を取らない現場は狙われ続けます。

1度目の盗難が発生した時点で、窃盗犯は他の高価な工具がどこにあり、どのタイミングで盗めるかを既に知っています。

盗難被害を公にしたくない職人さんの事情

職人さんには、作業をストップできない、仕事の依頼元へ迷惑をかけられないなどの事情があり、盗難にあったことを公にしたくない、被害届を出したくないなどの気持ちがあると思います。(とくに現場で盗難被害に遭ったとき)

プロの窃盗グループが狙っている可能性も高く職人さん一人一人では防ぎきれないのが実情です。
そしてそれらの事情を知っている窃盗犯は2回、3回と盗みに来ます。

職人さん個人で工具の盗難に気をつけるのはもちろん、現場全体、建築建設業界全体で工具の盗難対策が求められています。